中医学アカデミーからのメールが届かない場合にご確認いただきたいこと(2024/2/14)

メッセージ

本当の中医学を伝える。それが使命

日本に来て以来、20年以上が経ちました。この間、多くの医療従事者たちと交流しながら、大きな問題点をずっと感じてきました。

1)日本では多くの場面で中医学に対するニーズがあるのに、基礎からきちんと勉強できる場所がほとんどない

2)薬科大を卒業し医療現場に出てはじめて漢方について学び始めるが、断片的な中医学知識にとどまり、効いても、効かなくても、それがなぜなのか?をきちんと理解する方法を持てない

3)漢方薬は長く飲まないと効かない、その代り副作用がない、などという誤解が蔓延している

このような問題点を解決するのに近道はない。本当の中医学を学べる場所がないなら作ろう、そして人材を育てることだ。そう決意して、2011年に「中医学アカデミー」を設立しました。

当アカデミーは、「中医学を通じて社会に貢献する」をミッションに掲げ、人々が健康な人生を過ごすお手伝いができる漢方のプロを育成して参ります。
正しく処方された漢方薬によって、本当に患者を助けられる「中医学のエリート」を一人でも多く育て、活躍して頂くことが、わたくしの使命であり、また夢であります。

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中医学アカデミー代表
世界中薬学会連合会常任理事
董 巍(とうぎ)プロフィール



教育目標



目指すのは「治せる力」。全ては臨床のため、患者のために。
本当に効く、治せる、助けられる、中医学のトップエリート育成が目標です。
これらを実現するための正しい中医学知識と即戦力が身に付くよう、以下「5つの力」を養います。

教育目標イメージ
教育目標イメージ
(1)中医理論を深く理解する力
中医治療ではまず、中医学の専門用語や特有の概念を正確に理解することが求められます。容易ではありませんが、これによって初めて正しい中医診断が導かれます。そして病因病理の分析を正しく行う力が養われます。

(2)自ら問題点を解決する力
中医診断によって処方した漢方薬の選択は正しかったのか・・それが治療という結果に現れます。処方した漢方薬についての理解は浅くなかったか、病気に対する中医治療法を理解していたか、問診に問題はなかったか、など、自らの診断を振り返る探究心が大切です。複雑な病証に対して理解できていることは何か、できていないことは何か、またどのように対応すれば効果的に治療を行えるか、など、常に学ぶ姿勢を忘れてはいけません。結果が得られないのは「漢方薬」に効果がないからではありません。

(3)正しく病気を判断する力
問診の目的は、病名の診断から病気の性質・部位・程度を正確に判断することですが、「病気を判断する能力」とは、短時間で的確に問診の目的を達成できる力を指します。臨床では時間をかけて問診することに、患者側も医療従事者も満足感を得ることが多く見受けられます。問診やコミュニケ―ションに時間を費やすことは、時に重要で有益な時間でもありますが、目的を達成しなければ問診の意味がなくなります。この能力を育成するために、それぞれの病気の特徴を熟知した上に、問診の要点、問診の流れなどを勉強することが重要です。

(4)病気を適切に治療する力
病気の性質・部位・程度を正確に判断して、適切な処方を組み立てる能力です。病状から病名を診断し弁証論治を行います。治療には十分な理論学習と臨床経験での応用の積み重ねが大切です。時に、十分な効果を得たことに満足してしまう場合がありますが、根本から「同病異治」と「異病同治」を行える能力を培う努力を忘れてはいけません。

(5)中医臨床力を伸ばし続ける力
中医学は3千年の歴史があるといわれています。ところが不変なものではなく、発展しつつあります。発展している分野は主に二つあります。一つは中医臨床の研究、もう一つは中西医結合の分野です。中医学の発展の根本は、理論とその分析方法です。中医学の基本を身につければ、常に正しい情報を取り入れることが出来るようになり、絶えず臨床力を向上させることに繋がります。

中医学アカデミー設立の想い



日本の最先端医療を学ぶために来日

かつて日本は世界一の国でした。性能の良い車は日本車であり、デザインの優れた使い勝手の良い製品は日本製であり、優秀な企業人もまた日本人でありました。製品、テクノロジー、人材と、優秀なものは全て日本のものでした。医療の世界も例外ではありません。当時中国大連にある第三病院の医師だった私は、そこで『日本漢方』という雑誌と出会いました。最先端の西洋医学と伝統的な中医学の考えを合わせて紹介する医療専門誌です。医療全般を総合的にとらえる考え方に深く感動し、漢方薬の効能と最先端の医療技術を深く学びたいという思いで日本へ行く事を決意しました。



中医学の教育環境が極めて少ない現状

中医学の教育環境が極めて少ない現状 1990年日本の医科大学へ留学生として来日ましたが、そこで日本の医大で学ぶ現状が少しずつ見えてきました。それは、日本では、医大生が中医学に触れる機会が極めて少ないという現状と、学びたいと思っても学習の機会に恵まれていないことでした。中医学教育に対する環境が整わない一方で漢方薬の使用に対する要望があることも知りましたが、医療現場で断片的な中医学知識が使われている現状に驚きました。中医学の基礎知識を持たずに医療現場で応用することなど出来ないのが当然のことです。

その後、私は北京中医薬大学日本校へ教職員として漢方薬の使い方を教えるという機会に恵まれましたが、そこでも驚きの現状を目の当たりにしました。それは、多くの方々が医大、薬科大を卒業後に医療現場に出てから漢方薬について学び始めるという現状です。現場ですぐに役立つ人材を育てる為には当然なことかもしれませんが、漢方薬の使用目的に沿って学ぶ方法が多く、これでは漢方薬の正しい運用とはかけ離れてしまいます。

中医学の学習で最も大切なことは、理論を系統的に学ぶこと、正確な概念或は専門用語を正しく理解することで、理論の土台がなければ薬を処方することはできません。理解の程度が浅ければ誤った薬を処方することにもなりかねないなと感じました。



正しい中医学とは

正しい中医学とは

中医学とは古代の医家達によって伝えられて来た伝統医学です。長い歴史の中で膨大な数の診察と処方、そして治療結果を再び診断するという実験を繰り返し行って来た結果、導きだされた医学であります。系統的に正しい理論を学びさえすれば、誰もが身に付けることのできる学問でもあります。
しかしながら、中医学理論を大切にせず、数多くの診察をこなし「経験こそがもっとも大切なものである」という考え方は、中医学の誤った認識の一つです。断片的な知識の学習、中医学に対する誤認、これらは臨床で誤った診断と治療の種になります。

中医学の世界には『国際中医師標準化認定」というものがあり、「国際中医師試験」を合格してこの認定を得ることは、正しい中医学の習熟度レベルを証明することに繋がります。



正しい中医学の知識を伝えるため、中医学アカデミーを設立

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留学生として日本へ来日して以来23年、数多くの医療従事者の方々と接する機会に恵まれました。熱心に中医学を学ぶ優秀な方々ともお会いすることができ、私自身もそのような方々との交流によって中医学の素晴らしさを改めて感じることができました。そこで、正しい中医学の知識を一人でも多くの人へ伝えたいと考え、国際中医師アカデミーを設立しました。

今回、アカデミーの設立にあたり、拘った点が幾つかあります。
それは中医学を学ぶ上で独自のカリキュラムを提供することです。
中医学の学習がもっと身近に、そして実用性の高い知識が習得できるようにと考えました。インターネットを利用することによって誰でも何処でも時間や場所の制約を受けずに学習に参加できるようになりました。今までは中医学を学ぶために、中医学が学べる学校へ数年間在籍をするか、または漢方薬品を取扱う会社へ籍を置き、それらの会社が主催をする勉強会へ参加をすることが代表的な学習方法でしたが、今回100%インターネットを利用し中医学理論の土台となる5教科を学習し、『国際中医師標準試験』への受験資格を得ることができる本格的な中医学学習は日本で初めてのことです。

中医学アカデミーのカリキュラムを修了し修了試験に合格をした者には、【中医臨床総合課程修了証書】の認定証を発行します。この卒業認定証は正しい中医学の知識を身につけた「証」であると同時に『国際中医師標準試験』の受験資格にもなります。これらのことは中医学の本場、中国の世界中医薬学会聯合会の協力のもと実現しました。



中医学アカデミーが目指すこと

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西洋医学は最先端の科学を駆使し、その病理の所在を発見し取り除くことを主要な治療方法としています。一方、中医学は膨大な臨床実験の結果から導きだされた理論に基づき、病気の原因および性質部位などを究明し、さらに個体差を重視し、その人に合った独自の治療方法を試みることを特徴としています。どちらも素晴らしい医療のアプローチ方法でありますが、どんなに最先端の医療技術にも高度な漢方薬の組み合わせにも、限界があるのは事実ですから、双方の優れた点を正しく身につけ活用して頂きたいと思います。

中医学の基本的な考え方に「養生」「先防」「既病防変」というものがあります。これは「病気にならない」「病気にさせない」「病気を広げない」という意味です。私は長年中医学教育の現場で多くの医療従事者や患者さんと出会ってきました。そこで信じて広げたいことがあります。それは、幸せな人生を過ごすということの根本には健康があるということです。その意味で中医学の「未病」・・病気を防ぐという考え方は、健康で長寿を実現するものです。

中医学特有の考え方は、病気になる前の健康管理から役立てることができます。ひとりでも多くの人が健康な人生が送れるよう、あなたが身につけた中医学の知識を役立てて欲しいと思います。このような人材を一人でも多く育て、活躍して頂くことが、わたくしの使命であり、また夢であります。



中医学アカデミー代表 董巍(とうぎ)プロフィール

1983年遼寧中医薬大学卒業
1983年~1990年大連第三人民病院内科学中医内科 医師
1990年9月来日
1992年~1996年日本医大丸山ワクチン•薬理教室 客員研究員
1996年~2006年日本中医薬研究会 講師
2006年特定非営利活動法人 中医薬学会連合会 設立 現理事長
2007年11月~中国世界中薬学会聯合会 常任理事
2009年特定非営利活動法人から一般社団法人 日本中医薬連合会へ変更
2011年5月世界中医薬学会聯合会認可のもと中医学アカデミー設立
この記事の執筆・監修

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

董巍からのご挨拶とメッセージはこちら→「中医学アカデミーが目指すもの

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