患者さんの訴える症状と中医学の専門用語が指す症状とは一致しません。
そのため、問診によって症状を構成する要素を全て洗い出す必要があります。
それが正しい弁証論治のスタート「認症」です。
認症から始める弁証論治講座の特徴
1.中医学アカデミー長 董巍による対面学習
本講座は中医学アカデミー長 董巍(とうぎ)による毎月1回の対面学習を実施します。30年に渡る中医学教育の経験と共に、特に中医学アカデミーが持つ中医学データベースを活用いたします。
2.実践的な問診トレーニング
店頭での実際のやり取りを想定した問診トレーニングを行います。患者の本当の悩みを見過ごさない聞き方のコツを伝えます。
3.国際中医師有資格者向け
本講座は国際中医師の資格をお持ちの方、または取得予定の方を対象としています。プロフェッショナルな皆様のさらなるレベルアップをサポートいたします。
認症から始める弁証論治講座で身に付くもの
1.弁証論治の土台となる認症力
弁証論治を行う上で最も重要な「認症」の力が身に付きます。正しい認症が正しい方剤を導き出すのです。
2.正しい認症のための問診力
患者の訴える症状を、中医学の症状の概念に従って正しく理解して中医学の専門用語(症状)に翻訳する力が身に付きます。
3.合方、代用方剤の提案力
日本で販売されていない方剤でも、構成生薬、配合量というデータで代用できる日本の方剤が分かるようになります。
見逃される「小さな症状」
漢方相談で大切な問診。
丁寧に問診をする中で主となる症状の他に様々な症状をお聞きします。
例えば、体が疲れる、体が重たい、短気(息切れ)、腰痛、目の疲れ、頻尿など排尿に関する不快感、涙がよく出る、目の乾燥などなど。これらの症状は主となる症状にはならないことが多いですが、弁証に非常に重要な参考データでもあり、もしかしたら深刻な病気の表れかもしれません。
そして、厄介なことにこのような症状の病理がきちんとまとめられたテキストがないのが現状です。テキストや参考書などを調べても症状が羅列しているだけで、弁証に繋げにくいことはしばしばあります。
弁証を惑わす
重要視されなかった「小さな症状」は、弁証の際に迷いを起こさせることがあります。ご自分が弁証した結果に納得できるか、よい結果を得て喜ばれたか、万が一効果が得られなかった場合の理由を見つけられるか…。
さまざまな自覚症状の訴えは、時に弁証を惑わす症状群かもしれません。それほど重要な症状でないと判断し、無視してはいませんか。
データに基づいて解決する
臨床における複雑な症状や見過ごしやすい小さな症状などを数十年間にわたり、中医学のデータベースとして構築しました。
弁証の際に見逃しそうになる様々な自覚症状を無視することなく、「小さな症状」の病理病因を通して、主となる病証への弁証にも大いに役立たち、方剤の決定に用いるデータを活かして適切な方剤の選択ができるようになります。
そして、これらの「小さな症状」の病理、証候の関連情報を皆さんにお見せしながら、詳しく説明したうえで方剤の投与する秘訣(方剤の比較、方剤の合方など)を伝える講座を開講します。
認症から始める弁証論治とは?
認証から始める弁証論治講座
第1回 予告
認証から始める弁証論治講座 概要
開催日時:毎月第4日曜日 13:00~17:00(※全10回を予定しています。※講義の間に適宜休憩を取ります。)
講師:中医学アカデミー長 董巍
受講人数:30人まで(※最小開催人数5名)
場所:AP品川港南口 Dルーム
住所:〒108-0075
東京都港区港南1-6-31
品川東急ビル 8F
品川駅から徒歩6分のきれいなミーティングスペースです。
眺望も良く、開放感のある落ち着いた場所で受講いただけます。
当日は講義内容をまとめたテキストを配布いたします。
受講いただいた方は次回講座までの間に講義内容の動画をアーカイブにて視聴いただけます。
費用:30,000 → 20,000円(※初回限定割引中 ※1回分の費用です。)
第1回開催予定日時:2024年11月24日(日) 13:00~17:00
認証から始める弁証論治講座 第1回「短気について」予告
講義内容
第1回では、「気短→息切れ」を例に、問診、症状確認、方剤選択、効果の確認からなる弁証論治の流れを解説します。臨床の場に立つ皆様にとって、自分のノウハウを得るための大きな助けとなるでしょう。
- 1.概念について
- 短気の意味
- 短気を判断するために、支える要素
- 2.短気に対する考え方の習慣について
- 診断の重要性→気虚として判断することが多く、すぐ補気とを行う。
- 効かない場合、薬のせい、もっと補気の使用量を増やすか
- 弁証の入り口は証候の分類である。
- 3.弁証について
- 3-1 実証の問診要点
- 実証の種類:痰飲、湿邪、肝火、湿熱、瘀血など
- 実証の間の鑑別:短気の特徴、随伴症状で鑑別する
- 3-2 虚証の問診要点
- 虚証の種類:気虚、血虚、腎虚など
- 虚証の間の鑑別:短気の特徴、随伴症状で鑑別する
- 3-3 短気の弁証の誤りからの誤診の恐れについて
- 実証を虚証に判断する例
- 虚証を実証に判断する例
- 3-4 短気の病理流れから、現状の病理状態を把握する重要性について
- 過去の症状の特徴から今の症状の特徴への変化の情報から病理変化を把握する
- 過去の治療の反応から、病理特徴を掴む方法
- 病理の原点を掴む重要性→元の短気の治療が重要であることを伝える(本治)
- 3-5方剤を深く理解する
- 竜胆瀉肝湯、苓桂朮甘湯、柴胡疏肝散、厚朴大黄湯、香砂六君子湯、補中益気湯、八味地黄丸、桃紅四物湯などである。
- 3-5-1 配合から方剤の特徴を理解する
- 3-5-2 構成生薬で類似方剤との相違点と共通点を理解する
- 3-5-3 方剤の提案で、日本で販売されない方剤を代用の方法で活用する
- 3-6問診トレーニング
- 今日の講義の内容の基に問診のトレーニングを行う。
- 3-1 実証の問診要点
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漢方のプロを目指す皆様をお待ちしています!
初回限定割引中!
第2回の講義内容(予定):小便不利
- 1.概念について
- ・小便不利の意味
- ・小便不利を判断するために、支える要素
- 2.小便不利に対する考え方の習慣について
- 診断の重要性→湿停や痰飲などとして判断することが多く、すぐ利水か袪湿などの治療を行う。
- 効かない場合、薬のせい、もっと利水薬の使用量を増やすか
- 3.弁証について
- 3-1 実証の問診要点
- 実証の種類:湿熱証 鬱熱証、血瘀、小腸実熱、燥熱など
- 実証の間の鑑別 小水不利の特徴と随伴症状で鑑別する。
- 3-2 虚証の問診要点
- 虚証の種類:気虚、血虚、腎虚など
- 虚証の間の鑑別 小水不利の特徴と随伴症状で鑑別する。
- 3-3 小便不利の弁証の誤りからの誤診の恐れについて
- 実証を虚証に判断する例
- 虚証を実証に判断する例
- 3-4 小便不利の病理流れから、現状の病理状態を把握する重要性について
- 過去の症状の特徴から今の症状の特徴への変化の情報から病理変化を把握する
- 過去の治療の反応から、病理特徴を掴む方法
- 病理の原点を掴む重要性→元の小便不利の治療が重要であることを伝える(本治)。
- 3-5 方剤を深く理解する
- 竜胆瀉肝湯、少腹逐瘀湯、八正散、阿膠黄芩湯、真武湯、済生腎気丸、生脈散、労淋湯などであるなどである。
- 3-5-1 配合から方剤の特徴を理解する
- 3-5-2 構成生薬で類似方剤との相違点と共通点を理解する
- 3-5-3 方剤の提案で、日本で販売されない方剤を代用の方法で活用する
- 3-6 問診トレーニング
- 今日の講義の内容の基に問診のトレーニングを行う。
- 3-1 実証の問診要点
第3回の講義内容(予定):乾咳
- 1.概念について
- 乾咳の意味
- 乾咳を判断するために、支える要素
- 2.乾咳に対する考え方の習慣について
- 診断の重要性→陰虚として判断することが多く、すぐ補陰を行う。
- 効かない場合、薬のせい、もっと補陰薬の使用量を増やすか
- 3.弁証について
- 3-1 実証の問診要点
- 実証の種類:湿熱証 鬱熱証、血瘀、小腸実熱、燥熱など
- 実証の間の鑑別 乾咳の特徴と随伴症状で鑑別する。
- 3-2 虚証の問診要点
- 虚証の種類:気虚、血虚、腎虚など
- 虚証の間の鑑別 乾咳の特徴と随伴症状で鑑別する
- 3-3 乾咳の弁証の誤りからの誤診の恐れについて
- 実証を虚証に判断する例
- 虚証を実証に判断する例
- 3-4 乾咳の病理流れから、現状の病理状態を把握する重要性について
- 過去の症状の特徴から今の症状の特徴への変化の情報から病理変化を把握する
- 過去の治療の反応から、病理特徴を掴む方法
- 病理の原点を掴む重要性→ 元の乾咳の治療が重要であることを伝える(本治)。
- 3-5方剤を深く理解する
- 桑杏湯、清燥救肺湯、杏蘇散、阿膠黄芩湯、百合固金湯、杞菊地黄丸、養陰清肺湯などであるなどである。
- 3-5-1 配合から方剤の特徴を理解する
- 3-5-2 構成生薬で類似方剤との相違点と共通点を理解する、
- 3-5-3方剤の提案で、日本で販売されない方剤を代用の方法で活用する
- 3-6問診トレーニング
- 今日の講義の内容の基に問診のトレーニングを行う。
- 3-1 実証の問診要点
第4回の講義内容(予定):杞菊地黄丸の臨床応用について
- 1.方剤の特徴
- 肝腎陰虚の意味
- 治療病理要点
- 配合要点と効能を紹介する
- 肝腎陰虚の関連病証を理解する
- 2.方剤の応用
- 肝腎陰虚はほかの病理産物を伴う場合に多くの病証を生じる。
- 病名とその証候を診断する構成要素を深く理解する。
- 杞菊地黄丸の加減及び合方の応用例について
- 1痺証、2眩暈、3目の疲労、4経行頭痛、5消渇、6膏淋、7遺精、8痿証、9鼓脹、10水腫、11口瘡、12不寐、13驚悸、14健忘、15鬱証、16虚労、17経前乳脹、18陰汗などである。
- 3.問診のトレーニング
- 杞菊地黄丸が効かない場合に問診のトレーニングを行う。
第5回の講義内容(予定):自汗
- 1.概念について
- 自汗の意味
- 自汗を判断するために、支える要素
- 2.に対する考え方の習慣について
- 診断の重要性→気虚として判断することが多く、すぐ補気を行う。
- 効かない場合、薬のせい、もっと補気の使用量を増やすか
- 3.弁証について
- 3-1 実証の問診要点
- 実証の種類:湿熱証、邪熱欝蒸、痰証、肝鬱熱など
- 実証の間の鑑別
- 3-2 虚証の問診要点
- 虚証の種類:気虚、気陰両虚、血虚、陽虚など
- 虚証の間の鑑別
- 3-3 自汗の弁証の誤りからの誤診の恐れについて
- 実証を虚証に判断する例
- 虚証を実証に判断する例
- 3-4 自汗の病理流れから、現状の病理状態を把握する重要性について
- 過去の症状の特徴から今の症状の特徴への変化の情報から病理変化を把握する
- 過去の治療の反応から、病理特徴を掴む方法
- 病理の原点を掴む重要性→ 元の自汗の治療が重要であることを伝える(本治)。
- 3-5 方剤を深く理解する
- 玉屏風散、生脈散、桂枝湯、竜胆瀉肝湯、理中降痰湯、逍遙散、苓桂朮甘湯などである。
- 3-5-1 配合から方剤の特徴を理解する
- 3-5-2 構成生薬で類似方剤との相違点と共通点を理解する、
- 3-5-3 方剤の提案で、日本で販売されない方剤を代用の方法で活用する
- 3-6問診トレーニング
- 今日の講義の内容の基に問診のトレーニングを行う
- 3-1 実証の問診要点