中医学の勉強法
中医学の知識を深め、国際中医師資格を取得するにはどのような勉強が必要なのか、ご説明いたします。
1.専門用語を正しく理解する
中医学は長年の歴史によって培われた経験医学です。これを体系化したものが中医学のロジックであり、その獲得が中医学の理解につながります。
中医学のロジックは無数の専門用語によって記述されます。ですから中医学のロジックを獲得するには専門用語の理解が不可欠です。専門用語を正しく理解しなければ中医学のロジックを獲得することはできません。
当校のオリジナルテキストは、全ての中医学教育の基礎となる『第五版』を基に、日本の文化的背景を考慮して新たにわかりやすく翻訳しています。難解な専門用語も平易な言葉に翻訳することで素早く正しく理解できます。
2.良い「師匠」に学ぶ
漢方は本来オーダーメイドです。患者さんにはそれぞれ体質や効き目の個人差があるため、しっかりと問診を行い、効く処方をしなければなりません。定番処方でも結果が伴わない場合があるのはこのためです。
オーダーメイドの漢方処方ができるようになるにはかなりの経験が必要です。経験を得るには独学だけでなく良い師匠に学ぶ必要があります。しかし対面教育では必ずしも良い師匠に教わることができるとは限りませんし、講義の品質も一定ではない可能性があります。
当校の学習システムでは、アカデミー長・董巍が教わってきた知識・経験を体系化しました。E-ラーニングによる独学と漢方・中医学のプロである中医師によるサポートを合わせることによって、先人たちが培ってきた中医学・漢方の経験を、高い品質で全ての受講者にお伝えできるようになったのです。
3.繰り返し勉強する
難しいと感じたところは理解できるまで繰り返し学び、苦手を克服する必要があります。当校の学習システムはE-ラーニングを採用しているので、受講期間中は全ての内容を何度でもやり直しできます。
「どこが分からないのか」を自分で理解することが重要な第一歩です。それが分かれば後は分かるまで何度でもやり直しましょう。繰り返し勉強しアウトプットすることでロジックが頭に定着していきます。
中医学を学ぶ際の注意点
中医学を勉強する上でいくつか気を付けなければならないことがあります。ここでは学習中に注意すべき点をご紹介します。
1.西洋医学の考えは持ち込まない
西洋医学の考え方で中医学を理解しようとすることは避けるべきです。
中医学は哲学を土台にした臨床医学です。医療に関する知識が豊富な方の場合、西洋医学の観点で理解しようとする傾向がありますが、これは中医学の上達の妨げになります。
陰陽学説と五行学説
中医学の理論の土台は陰陽学説、五行学説で、相互に関連しあう相生や制限しあう関係を理解しましょう。
陰陽平衡の基本を理解する
中医学では、平衡が健康の基本と考えています。この平衡は陰陽、五行、五臓間、気血、陰陽、表裏などを含め、あらゆる関係で「平衡」が保たれないと病気が発生します。
中医学は長い歴史の間で培われた臨床医学の為、数字だけでは説明できません。中医学の基本概念は「科学的なデータに基づいて…」説明し難いです。中医学の理論には必ず臨床の特徴があるので必ず理解することが重要です。
2.専門用語を正しく理解する
専門用語の理解は生理機能、病理の表現、症状の意味、病名の概念、証候の意味、配合に関する表現などがあり、専門用語が正しく理解しなければ、誤解、誤治に繋がる最大の原因になります。
3.ひとつの病気に複数の原因
病気の現象(症状)には、少なくとも複数の原因があることを常に念頭におきます。
中医学の治療は症状の改善ではなく、症状を誘発する病気の原因を治療します。これを弁証論治といいます。
4.インプットとアウトプット
中医学の学習では記憶と理解のバランスが大切です。暗記ばかりで理解の程度が低い場合は、テスト結果はよいものの、少し異なる観点の質問があった場合に解答できないことがあります。
暗記した内容は分析する際の材料であり、分析は暗記した内容を活かすことになります。
臨床で役立てるためには、インプットとアウトプットの訓練が必要です。