中医学の学習科目


中医学の基本学習内容は下記の5教科です。この中で、理論の大きな土台になる教科が中医基礎理論と中医診断学、中薬学と方剤学の二組に分けられます。また中医内科学はこれらの教科の集大成として病証への治療方法を学習します。

1.中医基礎理論

中医基礎理論は中医学を理解するための基礎を学び、症状を推定する能力を高め、中医学の世界を理解するための重要な一歩になります。 身体の正常な状態と病気の原因を理解することによって、病気と症状の分析が可能になります。

基礎理論は生理状態の不具合によって生じる何等かの症状を予想する力を身につけるものです。臨床に必要とする病気の状態を理解する前に、まず正常な生理状態を把握しなければなりません。

一言で言えば、正常な生理状態を深く理解すればするほど、病理状態でどのような症状を引き起こされるかを推測する能力が高くなります。
正常な生理状態を理解するには、まず中医学の専門用語を正確に把握する必要があります。
従って、中医基礎理論を勉強するコツの一つは中医学の専門用語の理解に力を入れるということです。

陰陽、虚実、表裏、寒熱、気血津液、中医学が定める臓腑の働きと其々の関係などは、中医基礎理論の根幹を成す内容であり、中医学のエッセンスがこの中にたくさん含まれています。

2.中医診断学

中医診断学は病気の本質の理解と判断力を学びます。症状の特徴を通じて病気の本質(発生原因・発生機序・発生部位・病気の程度などで、病因病理ともいう)を見出す学問です。学んだ診断方法で病気の本質を正確に掴むことができれば適切な治療を施すことができ、また誤った治療を防げます。

中医診断学の柱は、四診と弁証です。 四診は望診、聞診、切診、問診の4つの方法を用いて、一つの症状に対して、裏に潜んでいる病因病理を掘り出します。 四診は、舌の状態の他に顔色や姿勢などを観察する望診、声の大小や咳の音などを聞く聞診、脈をとる切診、症状などを尋ねる問診を指し、これら四診を通じて症状の特徴から病因病機を判断し、治療原則と治療方法につなげていきます。

例えば、食欲不振を訴える場合には、胃気虚、胃熱、肝鬱、痰湿、胃陰虚などのタイプがあり、食欲不振の特徴と随伴症状を通じてその病因病理を掴み治療原則と治療方法を立て、相応しい漢方方剤を選べるようになります。 従って、食欲不振の病因病理を掴む目的は、正しく治療原則と治療方法を設けるためです。

四診による作業は中医基礎理論の推測力とは逆で、基礎理論と診断学の両方の教科が身に付けば、弁証の力が身につきます。

従って、診断学を勉強するこつは一つの症状の裏に何かの原因があるかを理解する上で覚えることです。中医学では、発生する一つの症状の原因は一つではなく、必ず幾つかの原因が潜んでいると考えています。

3.中薬学

漢方薬に配合する薬味を学ぶ教科です。中薬学は、方剤学の土台になり中医学での治療の重要な手段の一つになります。

中薬学には総論と各論があり、総論では中薬(生薬)の帰経、性味、配合理論と配合特性などの基本理論を学び、各論では、それぞれの中薬の一味の特性を理解することから始まり、方剤の構成や適切な漢方薬物の選択、必要に応じて方剤の加減などを施す土台を養います。
中医薬大学のテキストでは、概ね20種の分類があり、中薬がどの種類に属するか、性味と効能効果の特徴の理解に力を注ぐことで、複雑な病態への対応力が培われ臨機応変に漢方薬を生かすことに繋がります。

4.方剤学

適切な薬味の組み合わせを学ぶ教科です。
複雑な薬理作用を持つ生薬を組み合わせることで、病態を改善し根本的な治療に導くために薬味の適切な運用と構成割合を学びます。 また、次の教科の中医内科学(臨床学科)を学び臨床で活かす上で土台となる教科です。


中医弁証論治は、主に「理法方薬」の四つの部分で形成されています。
理は、中医理論に従って病気の発生する病理機序を解釈すること、法は四診などの診断方法と相応の治療法則を指し、方とは治則と治法に従い最も相応しい方剤を選択すること、薬とは、方剤の君臣佐使の配合と使用量を最適な選択することを言います。
したがって、「理法方薬」とは、中医理論に従い病因病理を明確的に説明し、その病因病理に効果的に対応できる治則と治療方法を決めて、次に適切な方剤と中薬を選択する一連の作業を指します。

従って、方剤学は論治に属する内容です。治療の手段です。
方剤学の理論を身に付けるために、注意点は主に三つあると考えられます。
1. 配合理論と先人から伝わる配合の実例を理解し覚えます。
2. 方剤の効能を病因病理及び症状群と関連付けて覚えることです。
3. 方剤がどの分類に属するのかを繰り返し確認します。

5.中医内科学

漢方治療の実践である「弁証論治」が行えるよう学びます。
中医内科学は、中医基礎理論、中医診断学、中薬学、方剤学の集大成です。漢方の実践治療を行うにはこれらの科目によって弁証論治の土台を構築する必要があります。


中医内科学の学習では、まず病名を正しく理解し、同時に病因病機、証候型、治法、代表方剤を学びます。これらの内容が理解できると正しい弁証論治に繋がります。
弁証と論治を身につけるためには、中医内科学と同時に更に中医基礎理論、中医診断学、中薬学、方剤学を復習する必要もあります。

また、中医内科学は、皮膚科、婦人科、外科、小児科の土台であり、中医内科学がわからなければ婦人科、外科、小児科などの理解は進みません。
このような学習の積み重ねで病状及び体質に合わせて、正確に病名と病証の診断及び適切な漢方処方を選択する能力が養われます。

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