心血不足の判断についての問題

2016-11-22

下記の問題について説明します。
患者、心悸、頭暈眼花、失眠多夢、健忘、面色萎黄、唇舌淡白。この病機はどれか? 下記の選択肢から選びなさい。 A.心血不足 B.肝血不足 C.心気不足 D.脾気虚弱 E.以上どれも当てはまらない
さて、正解はどれでしょう。 まず、現れた症状からどのような状態であるかを判断する病理を理解する必要があります。問題の症状から、営血不足による虚弱な状態である「血虚」が考えられます。 次にどの臓の血が不足しているか。一般に血虚は心血虚、肝血虚、心脾両虚があげられ、症状の特徴から、これらを鑑別しなければなりません。なぜならば、心血虚と肝血虚では治療方法が異なり、鑑別を誤れば当然副作用の心配が生じます。 血虚の特徴となる症状は、顔色が白くて艶がない、或いはくすんだ黄色、唇色は淡白、爪色が蒼白、舌色淡白、脈細などがみられます。 心血虚は血虚の症状に心悸や不眠がみられ、また肝血虚では血虚の症状に手足の痺れ(麻木)、頭暈眼花などが加わりますので、これらの症状から区別できれば正しい判断に繋がります。 この血虚と心血虚、肝血虚の内容は、中医診断学で学びます。この三者の関係を理解し実践できるために、心神と心血の関係、心気と心血の関係の勉強が先決条件です。 中医診断学を深く理解するために、中医基礎論の勉強が不可欠であると考えています。 この問題は前回の「心神不安が心血と関与するだけである 正しい 誤り」より難しくなりますが、臨床の実用に更に近づきます。
この記事の執筆・監修

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

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