感情の変化が及ぼす体調の変化

2020/4/2 のブログ「長びくストレスは発病の基!」で、
病気の発病には主に3つの原因(外因、内因、不外内因)があるこをお伝えしました。

今日は内因となる七情内傷を紹介します。
中医学には、七情内傷という考えがありますが、「七情」とは、
「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」など七種類の感情の変化をさし
日常の様々な出来事に対する反応で、
これらの感情の変化は通常では病気の発生には至りません。

しかし、予期せぬほどの突然の変化や長期的に強烈な感情の刺激を受け、
内臓の処理できる許容範囲を超えると気機が乱れ、
臓腑気血の機能を失調させ発病に至ります。

七情による発病は、外部の環境の変化によるものではなく
感情の変化がそれぞれの臓腑に影響を及ぼし発病に至ります。
臓腑の働きは、気の温煦作用と推動作用、血の潤すなどの働きによって
支えられています。

「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」の感情は、それぞれ関与する臓腑があり、
いき過ぎた感情の変化によって、関連ある臓腑に影響が及びます。

最近の生活環境の変化によって
先行きが不透明で思い煩うことが過ぎると精神も疲労し気結となり
「脾」を傷つけ、脾の運化作用が停滞します。
食欲不振、腹部の張り、更に悪化すれば動悸や不眠が生じます。

新しい病気に対する不安感や恐れる気持ちがすぎれば
「腎」を傷つけます。
恐れによって気が下がりすぎると、急に疲れを感じる、
二便(大便と小便)にトラブルが生じます。

大切な方を失い悲しみによって気が消えると「肺」に影響が及びます。
悲しみの感情が過ぎれば、肺気は抑鬱され意気消沈、短気などが見れます。

まだまだ、新型コロナウイルスの収束は程遠いようですが
少しでも気持ちをコントロールしながら、長い戦いに勝ちたいと思います。

皆様も健やかにお過ごし下さい。

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