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漢方で治せる力を持つには…3.中薬学と方剤学

2020-08-14 11:00


「生薬配合!」と言う、うたい文句をよく耳にします。
自然のものだから安全だし効きそうと感じる方も少なくないと思います。

でも、中薬学では一味の素材に対し、どのような臓腑に効果があるか
寒熱などの性質、気血津液を通じさせるかまたは補うのか、
効果の性質は上下或いは発散や収斂するか、
邪気の特徴に正面から抑えるのか、などなど細部にわたり纏められています。

例えば、寒に属する病気には、熱の性質を持っている薬で治療しますが
寒の性質を持っている薬を投与すると病気を酷くさせることになります。

また方剤は、配合理論に則って多種の薬味を配合させることで効果が引き出されます。

例えば、加味逍遙散は肝に鬱熱のある病理状態を治療する方剤ですが、
肝の陽気が不足しているか、または寒の邪気が侵入した場合に加味逍遙散を投与すると
病気が酷くさせることになるのです。

すなわち、論治は弁証の結果を解決する手段に少なく、投与する薬は
弁証の結果に従うべきだと考えられます。

中医基礎理論、中医診断学を正しく深く理解できなければ、弁証ができず
弁証ができないなら、中薬或いは方剤学を勉強しても
ほとんどの場合で効果が得られるように使うことができないと
断言してもよいと考えています。

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この記事の執筆・監修

董巍写真

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

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