中医学の「腕」の差 1.

2019-08-30


漢方薬が効いたかどうか、これは漢方薬の問題ではなく
漢方薬を選択した側の「腕」によるものだということを繰り返しお話をしてきました。

「腕がいい先生」は、患者側から見た場合と
先生側で感じる場合とだいぶ異なります。

「頭のてっぺんから足の先まで、よーく話を聞いてくれる良い先生だ」と、
喜んでいる方がおられますがこれは、大きな勘違いです。

誰でも自分の話を聞いてくれれば「とってもいい人」と思いますが
中医学の世界では「頭のてっぺんから足の先まで、よーく話を聞いてくれる先生」は
あまり腕がいいとはいえません。

もちろん、症状によっては丁寧にお話を伺うことも大切ですが、
主な症状に対してその特徴と随伴症状を聞くことが重要で
そうすれば短時間で問診を終え漢方薬を選択することができます。

例えば、腰痛を訴えた場合、何時始まったか、
痛みが酷くなる時間やと痛みの特徴、冷え或いは火照りを伴うかを確認するはずです。

何時始まったか、この質問によって腰痛の原因が外邪によるものか
内傷によるものかを判断します。
痛みが悪化する時間、この質問で痛みが夜になると悪化すると答えた場合は、
原因を特定できますので多くを問診する必要がありません。
また、痛み方の特徴でも病因を特定できます。
冷えやほてりの有無は、寒邪または
腎虚によるものかどうかの判断に繋がりますが、「腰痛=腎虚」ではありません。

腰痛は簡単な病気として見る方もいますが、
腰痛の原因は外邪によるものか、内傷によるものかの違いにより、
腰痛の症状の特徴と随伴症状はかなり変わります。

腰痛の特徴を引き出す目的は腰痛の原因と
腰痛の病理を把握して、随伴症状から病気の程度、
どの臓に影響を与えるかを明らかにするためです。

これらを踏まえ問診すべき内容を見極めることで
短時間且つ正確に漢方薬を選択できるようになります。

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この記事の執筆・監修

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

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