中医学の勉強 腎陰虚に対する弁証

腎陰虚の方は非常に多くみられます。

腎陰虚では腰の痠痛、両足の疲れ、疲れやすい、頻尿
午後からの潮熱、舌嫩紅、少苔などの症状が特徴として見られます。

ところが、喘促、関節の痛み、便秘、早漏、閉経
皮膚の乾燥、眩暈、目の疲労、視力の低下、脇痛
動悸、不眠、冷えなどの症状を伴うようになると
六時地黄丸、知柏地黄丸、杞菊地黄丸などの補陰薬が
効きにくいと
感じることがあり、
最悪の場合、病証の悪化を懸念するという現実に直面します。

これらの随伴症状は、陰虚の進展を示しています。

この進展の病理状態を把握するためには、肺腎の関係
津枯血燥の特徴、肝腎の関係、陰陽互根から見た病理変化
腎と衝任脈の関係から見た腎陰不足などの基礎知識が必要となってきます。

結果として、腎陰虚は単純な腎の陰虚だけではなく
陰虚火旺、陰虚内熱、陰虚血瘀、陰陽両虚
陰虚内燥などの病理変化が多く存在することを理解していなければなりません。

例えば、陰虚火旺と陰虚内熱は病理だけではなく、治療方法も異なります。
この二つの病理変化を症状から鑑別することが非常に重要となっています。

また、陰虚血瘀がなぜ生じどの程度に至ったか
陰虚内燥が生じたメカニズムや、どのようにして判断できるかなどなど。
判断すべきことはたくさんあります。

これらの知識はすべて中医基礎理論の中で理解しなければ
臨床での判断ができないと考えています。

従って、中医基礎理論の講座をリニューアルして、これらの
知識を詳しく説明してまいります。

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