第9回国際中医師試験 終了しました。(2020/10/11)

新型コロナウイルスへの中医治療/疫毒閉肺証

2020-03-12 11:00


新型コロナウイルスへの中医治療の取り組みを紹介していますが
症状が悪化した場合の方剤のついて発表された内容がございましたので
翻訳し解釈を加え紹介いたします。

【疫毒閉肺証】
<臨床症状>
発熱、顔が赤い、咳嗽で黄色で粘稠な痰か痰に血液が混じる、
呼吸困難、疲れが酷く感じる、口が渇いて粘り苦く感じる、
食慾がない、大便の排泄が不暢、尿の色は黄色で濃い、舌紅、黄膩苔、滑数脈。

<処方>
麻黄6g 
杏仁 半夏各9g 
石膏 蒼朮 茯苓各15g 
藿香(後下)厚朴 草果 葶藶子 赤芍薬各10g
大黄(後下)5g 甘草3g

<服用>
以上を1日分として毎日2~4回服用する。

<解釈>
病気が進んでいる中で、次のような病理変化が考えられる。
1.肺に熱が盛んで、血脈を傷つけている
2.湿熱が痰熱を伴うようになっている。
上記二つの病理変化から、血痰、発熱(おそらく高熱で中々ひかない)
顔が赤い、黄膩苔、舌赤、脈滑数の特徴症状が出てくると考えられる。
3.肺気の宣発粛降作用がかなり妨げられ、大腸の濁気が下りにくい状態になる。
呼吸困難、大便の排泄が不暢する(便意があるが、出しにくき状態を推測している)。
4.中焦に湿熱があり、胃気不降になる。
口が渇いて粘り苦く感じる、食慾が減少するなどがみられる。

<治療>
治療においては、この処方の配合から、はやり「以瀉代清」の方法で
処方が構成されていると考えられる。
「以瀉代清」とは、大便から熱を外へ出す方法で清熱の
効果をもたらすという方法を指す。

処方中の大黄の配合(後下で煎じる意味が奥深い)はそのためで
この方剤は寒温併用、宣肺袪痰の上に下法も含まれている。

中医学を学習し弁証する上で下記について理解するよう提案する。
・湿熱と疫邪の特徴を理解しているか
・症状の特徴から病理の変化と特徴を掴んでいるか
・治療方法を選択した理由がわかるか?
・寒温併用をしなければならない理由は?
・大黄と藿香は後下で煎じるのはなぜか?
・麻黄、杏仁、大黄、藿香を配合をする意味は?

<代用方剤の提案>
五虎湯+小承気湯+藿香正気散
配合の割合について病理特徴から判断する。



この記事の執筆・監修

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

董巍からのご挨拶とメッセージはこちら→「中医学アカデミーが目指すもの

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