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中医学の勉強 心腎両虚

2021-04-30 11:00


心腎両虚とは、心血不足で血が神を養えず、また腎精虧損によって
脳髄が空虚を招く証候を指します。

心腎両虚の病理結果は二つあります。
①精血不足で則ち、腎精不足と心血の不足です。
②精血不足による心神不安です。

臨床では、神志恍惚、眩暈、心悸,記憶力の低下、失眠
ドライアイ、顔色が暗い、耳輪が乾燥する、腰痠膝軟
大便乾燥、舌淡紅、脈沈細かつ数などを呈します。

正確に心腎両虚を理解するために、概念だけではなく
その病因病理の変化を掴むことも極めて重要だと考えています。

この心腎両虚の要点は腎精と心血の不足ですが、更に
心神不安もあることを理解することです。

その原因を探ると、二つの側面があると考えられます。
一つは、先に腎精不足があって、その後に心血不足が誘発されたことです。
臨床では、心神が養われないと神志恍惚
不眠、記憶力の低下などの症状が見られます。

もう一つは、先に心血不足と共に心神不安が
あることによって、腎精不足が生じることです。
臨床では、足が弱い、耳輪が乾燥、腰痠膝軟、大便乾燥などの症状が見られます。

治療の要点は腎精不足の症状が先に見られるなら、補腎を
中心にして治療を行い、心神失養の症状が先に見られるなら
補血安神を中心にして治療を主として行います。

中医学用語を深く理解して、弁証論治に役立つようにしていきましょう。

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この記事の執筆・監修

董巍写真

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

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