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虚中挟実証の弁証論治について

2020-01-14 11:00


中医学の弁証論治を行う際には、虚実、陰陽などの区別を診断することが
弁証論治の第一歩ですが、臨床の場で診断する際に虚なのか実なのか迷うことも多く
明確に診断できない場合が少なくありません。

虚実をはっきり区別できない「虚中挟実証」また
「実中挟虚証」がありますがが、今回は「虚中挟実証」を紹介します。

臓腑機能障害の病理的な産物である「痰、湿、鬱、瘀血」は病因となり、いずれも直接
または間接的に身体の特定の臓腑組織に影響を与え、各種の疾病を発症させます。

正気が虚弱な状態で、痰、湿、鬱、瘀血を兼ねていると
虚に実証を挟むという証候を形成し、これを虚中挟実証といいます。
また虚実が共に存在することで、虚証の状態に
複雑さが現われて難治性の虚証の原因にもなります。

臨床では、虚実を詳しく認識した上で扶正し邪を攻め、すなわち虚を補い、実を瀉す方法を施します。
数回に分けて虚に痰証、湿証、鬱証、瘀血を挟む証候の治療について紹介します。

中医学とは


この記事の執筆・監修

董巍写真

中医学アカデミー代表・世界中医薬連合会常任理事・中医師
董巍

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